年金繰り下げ受給にもデメリットあり!税金や健康保険にも影響する落とし穴とは!?

ご存じの通り老齢年金の支給開始は、原則65歳です。

「60歳で定年したら老齢年金を早くもらいたい」と考える方や「健康であるうちは働いて年金を遅らせて多めにもらいたい」と考える方など、老後のお金の計画は様々でしょう。

しかし、安易に繰り下げることで、本来もらえるはずの年金がもらえなくなったり、税金や健康保険料が高くなったりすることがあるので、慎重に検討しましょう。

今回の記事では、繰り下げ受給の仕組みや、メリット・デメリットなどについて解説いたしますので、是非参考にしてみてください。

目次

年金 繰り下げ受給のデメリットとは!?

お金と年金手帳

年金の受給開始を遅らせると、1ヶ月ごとに0.7%ずつ金額が増えるという最大の利点があります。

しかし実情はというと、年金額の増額に合わせて税金や社会保険料等の負担額も増額するため、必ずしも繰り上げ受給が有利だとは言い切れません。

年金繰り下げの罠

実はこれには思わぬ「落とし穴」があります。

というのは、口座に振り込まれる年金は「所得税」「住民税」「(国民)健康保険料」「介護保険料」などが引かれたあとの手取り額です。

目安として、金額が大きくなるほど差し引かれる税金も大きくなるため、年金の実際の手取りは支給額の9割程度で、8割程度に落ち込むこともあると考えた方がよいでしょう。

年金繰り下げの損益分岐点とは

給料袋と年金手帳

その時の家庭事情や個人年金の受給の有無、預貯金額を踏まえて、自分にとっての「損益分岐点」を導き出すことが大切です。

なお、「損益分岐点」とは「総受取額が等しくなる年齢」のことで、繰上げや繰下げを検討する材料として使われます。

仮に65歳から受給を開始する場合と、70歳での繰り下げ受給をする場合を比較すると、70歳まで繰り下げた場合の受給総額が65歳受給開始を上回るのは計算上「81歳」となります。

また、65歳から受給を開始する場合と、75歳での繰り下げ受給をする場合を比較すると、75歳まで繰り下げた場合の受給総額が65歳受給開始を上回るのは「86歳」となります。

ということは、あなたがこの年齢より長く生きると思われるなら繰上げ受給しない方がいいということになりますが、逆に長生きしないと元は取れないと考えられます。

ただし、現在は年金額が少なく、貯金も少ない人が多いので、できるだけ長く働き、年金支給額を増やすため年金支給開始を遅らせていく人が増えると予想されています。

専業主婦の年金繰り下げのデメリット

例を挙げるなら、配偶者あり世帯の場合で、2人とも国民年金の世帯か、夫婦いずれかが厚生年金に加入している世帯だと、受給額が多いとされるのは後者です。

平均寿命は男性よりも女性の方が長いといわれているので、60歳から65歳までの生活が成り立つことを前提に、「男性は65歳から」、「女性は繰り下げて70歳から」、というような提案が多くされるようです。

基礎年金だけ繰り下げ可能?

お金と計算機

個別に老齢基礎年金の繰り下げ手続きができます。

なお、特別支給の老齢厚生年金に「繰下げ制度」はありません。

特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢に達したときは速やかに請求しましょう。

老齢基礎年金 繰り下げとは

国民年金の受給資格期間が10年以上あれば、65歳から老齢基礎年金として支給されます。

繰下げる期間に応じて金額が決定され、同額で生涯にわたって受給できます。

年金繰り下げはやめるほうがいいのか!?

仮にあなたが定年後も働いていて生活に余裕があるなら、受給開始を繰り下げて年金額を増やす、ということが好ましいでしょう。

一方で、受給額が増えれば、天引きされる税金や社会保険料などの負担が増え、手取りベースでも考えるとそこまでは増えないというデメリットがあります。

また、自分の寿命を予想することはできませんが、極端なことを言えば、65歳から受け取らずに受給を先延ばしにして、受給開始前に亡くなってしまった場合には、1円も受け取ることができなかった、ということにもなりかねません。

年金繰り下げは取り消し可能?

老後のライフプランを考える上で公的年金の「繰り上げ」「繰り下げ」を検討することはとても重要です。

ただし、一度手続きをしてしまうと取り消すことができません。

請求する際にはご注意ください。

年金 繰り下げ |よくある質問と回答

計算機と通帳

最後に、よくある質問に簡単に答えていきましょう。

「繰り下げ受給とは?」

受給開始年齢を先延ばしにすることで、1ヶ月あたりの受給額を増やせます。

「繰り上げ受給とは?」

受給開始年齢を早めること(60歳~64歳)。

その期間に応じて受給額が減額されます。

●「受給を遅らせることで得られる恩恵は?」

あなたが健康で長生きし、一定期間受給せず乗り切れば、将来の生活が少し楽になるかもしれませんね。

●「老齢基礎年金と老齢厚生年金は、繰り下げの申出は同時に行わなければならない?」

いいえ、その必要はありません。

それぞれ支払いを希望する時期に手続きを行えます。

●「老齢基礎年金と老齢厚生年金の違いは?」

老齢基礎年金…国民年金や厚生年金保険などに加入して保険料を納めた方が受け取る年金。

加入期間に応じて年金額が計算されます。

老齢厚生年金…会社に勤め、厚生年金保険に加入していた方が受け取る年金。

給与や賞与の額、加入期間に応じて年金額が計算されます。

まとめ

「公的年金を何歳から受け取るのが一番お得なのか」を知りたい方は多いかと思いますが、何歳から年金をもらうのが得なのか、損なのかはわかりません。

無理なく生活できるように、老齢年金の受給開始のタイミングを検討してみたり、年金事務所で相談してみたりするとよいでしょう。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる