牡蠣の栄養や効果って?食べ過ぎの症状は?即効性のある成分はある?何個で当たる?一日に何個まで?牡蠣食べ放題って平均何個?肝臓に悪いって本当?をタイトルにしてお伝えしたいと思います!
12月に入り寒くなりました。
寒い12月から2月は「真牡蠣(マガキ)」の旬になります。
これから牡蠣を食べようと思っている方も多いのではないでしょうか?
今回は牡蠣に含まれる栄養や、食べ過ぎなど注意点についてまとめてみました。
牡蠣に含まれる栄養や効果ってどんなもの?
亜鉛
牡蠣には亜鉛が豊富に含まれていて、量は牡蠣100gあたり14mgです。
1日の摂取推奨量は大体8mg~11mgと言われていますから、牡蠣100gで必要量をまかなうことができます。
亜鉛は新陳代謝、たんぱく質の合成、骨の発育、酵素・ホルモンの分泌など、体内のさまざまな働きに欠かせない栄養です。
肌や髪はたんぱく質でできていますから、不足すると抜け毛、薄毛、肌荒れを起こすこともあります。
また、舌にある、食べ物の味を感じる味蕾(みらい)にも作用しているので、亜鉛不足は味覚障害を起こす可能性もあります。
鉄
鉄は、血液中に含まれるヘモグロビンをつくるのに欠かせません。
ヘモグロビンは体の中に酸素や栄養素を運ぶ役割があります。
そのため、不足すると酸素の供給が不足し、疲れやすくなったり、集中力不足などの原因にもなります。
また、鉄が欠乏することによる貧血(鉄欠乏性貧血)につながる場合もあります。
牡蠣100gあたり、1.9mg含まれています。
一日の摂取推奨量は、男性は10mg、女性は18mgです。
特別多く含まれているわけではありませんが、牡蠣100gで、男性なら必要量の19%、女性なら10.5%ほど摂取することができます。
ビタミンB12
ビタミンB12は、血液中に含まれるヘモグロビンの合成を助ける働きがあるため、貧血予防に役立ちます。
また神経機能を正常に保つという働きもあります。
一日の摂取推奨量は2.4マイクログラムといわれていますが、牡蠣100gあたり28.1マイクログラムと、必要量の10倍ほど含まれています!
過剰摂取が心配になりますが、ビタミンB12は過剰摂取しても尿として排泄されるため、健康に悪影響を及ぼす可能性はほとんどないといわれています。
タウリン
心臓や肝臓の機能向上、視力回復、コレステロールの吸収を抑える、高血圧予防など、生命維持に必要な成分で、さまざまな働きがあります。
栄養ドリンクに含まれているイメージもありますが、スタミナの増加、疲労回復などの効果も期待できます。
タウリンの一日の摂取推奨量ははっきりと判明していませんが、大体500mg~2000mgといわれています。
牡蠣100gあたりに1130mg含まれており、摂取推奨量をしっかり摂ることができます。
グリコーゲン(糖質)
筋肉などのエネルギーになる糖質です。
疲労回復、血糖値の調整などの働きがあります。
不足すると運動能力・スタミナが低下しやすくなります。
グリコーゲンの含有量、一日の摂取推奨量は情報がないためわかりませんでしたが、グリコーゲンは糖質なので、糖質の数値でみてみます。
糖質の1日の摂取推奨は女性270g、成人男性330gに対し、牡蠣100gあたり糖質は約5gと、とても低糖質であることがわかります。
ちなみに、グリコーゲンの含有量が多い牡蠣ほど濃厚な味わい、少ないほどすっきりしているようです。
銅
骨や骨格筋(=骨格にそってついている筋肉)、血液などに多い栄養素で、酵素として様々な代謝に作用します。
また、鉄の吸収・利用を促進する働きもあります。
銅の一日の摂取推奨量は0.8mgと微量ですが、牡蠣には100gあたり3mg入っています。
銅の摂取上限は7mgといわれており、超えると過剰摂取となります。
牡蠣100gでは上限オーバーにはなりませんが、食べ過ぎないよう注意が必要です。
牡蠣を食べ過ぎるとどうなる?
牡蠣を食べ過ぎると、亜鉛、プリン体の過剰摂取につながる可能性があります。
亜鉛の過剰摂取
亜鉛の過剰摂取は、めまい、頭痛、吐き気、倦怠感などにつながる可能性があります。
一時的な食べ過ぎであればすぐ改善されることもありますが、長期間にわたって摂りすぎている場合、鉄や銅の吸収が阻害され、貧血免疫力の低下、下痢などにつながる場合もあります。
亜鉛摂取の一日の上限は、男性が40~45mg、女性は35mgです。
牡蠣100gあたり亜鉛は14mgなので、牡蠣250gで女性の場合上限に達します。
牡蠣1個20gと考えると、約12個分になります。
特に注意が必要なのは、日常的にサプリメントで亜鉛を摂取している場合です。
牡蠣を食べすぎた日は亜鉛のサプリメント類は飲まない、量を調整するなど注意したほうがよいでしょう。
プリン体で痛風に
プリン体は、細胞の代謝・増殖などに利用される必要なものです。
利用されなかったプリン体は肝臓で代謝され、尿酸となって排出されます。
その尿酸が多い状態がつづくと、痛風の原因になります。
牡蠣のプリン体は100gあたり184.5mg、1日の摂取推奨量の目安は400mgです。
1個(20g)あたり36.9mgなので、牡蠣10個分です。
ただ、牡蠣以外の食事でプリン体を摂取している場合を考えると、10個までなら食べて安心!とはいえません。
肉の多くの部位や魚(100gあたり)には100~200mgほど、レバー、マイワシ、カツオ(100gあたり)には200mg以上のプリン体が含まれています。
牡蠣以外に肉や魚を食べる場合、控えめにした方がよいでしょう。
牡蠣に即効性のある成分はある?
鉄、グリコーゲンがあげられます。
牡蠣に含まれる鉄は「ヘム鉄」という種類なのですが、こちらは体内で吸収されやすいという特徴を持ちます。
牡蠣に含まれるグリコーゲンは、すぐに吸収・筋肉や肝臓に貯蔵し、必要時に即効性のあるエネルギーになるため、効率が良いという特徴があります。
鉄が不足すると疲れやすくなったり、集中力不足など起こします。
グリコーゲンは糖質なので、不足すると運動能力やスタミナ低下につながります。
さまざまな要素があるため、一概に「食べてどのくらいで効く!」とは言えませんが、疲れている時、スタミナをつけたいときにもってこいと言えます。
牡蠣を食べたとき、何個で当たる確率高い?
結論から言うと、いくつなら当たる確率が高い!とは言いきれません。
そもそも牡蠣ってなんで当たる?
牡蠣はプランクトンを食べているのですが、その際に海水も一緒に吸い込みます。
この時、細菌やウイルスを一緒に取り込み、かつ、それらを排出できないでため込むと、食べたときに当たってしまうのです。
当たる原因として一番確率が高いのはノロウイルスです。
ノロウイルスは、少量でも食べると腸内で繁殖しますので、食べる量を減らせば大丈夫!というものではないのです。
当たる確率を減らすには…?
ノロウイルスは加熱に弱いため、生食より加熱の方が当たる確率を減らせるといえるでしょう。
ただ、加熱といっても、「牡蠣中心部が85~90度の状態で90秒以上」という条件があります。
しっかり加熱されていない場合は、当たる可能性があります。
牡蠣は一日何個まで?
プリン体、亜鉛のなどの過剰摂取を考えると、1日10個程度(1個20g換算)がよいでしょう。
牡蠣食べ放題って平均何個?
食べ放題に行った方の報告をみてみると、90分の制限時間で平均30個ほど、多い方だと50~60個ほど食べてしまうこともあるようです。
さきほど「1日10個ほどがよい」としましたが、食べ放題の時はお腹いっぱい食べたいですよね。
食べ放題に行く場合、身体とよく相談し、前後に食べるものなども考慮するようにしたいですね。
牡蠣は肝臓に悪いって本当?
牡蠣には、肝臓の働きを活発にするタウリンが含まれているため、むしろ肝臓に良いと言えます。
逆に肝臓に悪いといわれるものはアルコール、脂質の多いもの、糖質の多いもので、それらは肝臓に負担をかけます。
牡蠣と一緒についついお酒を飲みすぎて…ということの無いようにしたいですね。
まとめ
牡蠣の栄養についてまとめてみましたが、他にも「低カロリー、低糖質、低脂質でたんぱく質が豊富」という特徴もあります。
さまざまな栄養も入っていて、身体によい食材といえますね。
ただ、やはり食べ過ぎはよくありません。
筆者はマルチミネラルのサプリメントを飲んでいるのですが、確認したところ、亜鉛・銅がそれぞれ含まれていました。
サプリメントや栄養機能食品を積極的に取り入れている方は特に注意し、過剰摂取にならないように気をつけたいですね。