わいせつ教員過去最多更新?懲戒免職の教師(性加害者)が3年経てば他の県で教師を続けられる日本の教育現場の闇の実態とは?をタイトルにお伝えしたいと思います。
文部科学省が公表した「公立学校教職員の服務事故に関する調査結果(令和4年度)」によると、
2023年度にわいせつ行為などで処分を受けた教員は全国で282人と、既に前年度の210人から増えて過去最多となる見通しです。
宮城県ではわいせつ行為を繰り返し逮捕3度目と報じられた中学校教諭。
連日のようにニュースになる、教師のわいせつ行為。
なぜ、性加害者のワイセツ教員の実名が公表されないのか?
文部科学省や県の教育委員会は、わいせつ問題起こればただ頭下げればいいと思ってない?
教育委員会は名ばかりで何もしていないのでは?
とネットでは怒りの意見が相次いでいます。
この記事では、
- 日本でわいせつ教師の数が過去最多を更新したのはなぜ?
- 懲戒免職の教師は3年経てば他の県で教師を続けられる日本の闇の実態とは?
- なぜ問題のワイセツ教師が3回も逮捕されるの?(教師続けられるの?)
について知ることができます。
日本でわいせつ教師の数が過去最多を更新?
2023年に東京都の教員のわいせつ行為の件数は、まだ通年での正確な統計はありませんが、いくつかの報道や文部科学省の発表から推計することができました。
まず、文部科学省が公表した「公立学校教職員の服務事故に関する調査結果(令和4年度)」によると、
2023年度にわいせつ行為などで処分を受けた教員は全国で282人と、
前年度の210人から大幅に増えて過去最多となる見通しです。
このうち、東京都の教員は9人でした。(2023年11月時点)
次に、東京都教育委員会が発表した「教職員等による児童生徒性暴力等が発生した場合の初動対応」によると、
2023年度に児童生徒にわいせつ行為をした教職員は9人、セクハラをした6人を懲戒処分にしましたh。
このうち、わいせつ行為をした教職員は、性交をした教員が3人、体に触った教員が2人、キスをした教員が1人、文書・画像などによる性的ないやがらせをした教員が1人、裸体などの撮影をした教員が1人、その他のわいせつ行為をした教員が1人でした。
普通に考えれば性加害で懲戒解雇となった教師は2度と教壇に立たせるべきではない、
と誰もが思うと思いますが、日本では3年経てばまた教師になれるのです。
しかも、被害者保護の観点で、実名が公表されないことを利用して、他の県で何事もなかったように教師をすることができてしまいます。
懲戒免職の教師は3年経てば他の県で教師を続けられる実態とは?
懲戒免職の教師は3年経てば他の県で教師を続けられる日本の教育現場の実態に注目してみましょう。
教師が懲戒免職になって免許が失効しても、3年経てば再申請することが可能で、特に別の県で前の経歴を隠して受けると通るというのは本当か、について以下詳しくまとめました。
結論:教師が懲戒免職になって免許が失効しても、3年経てば再申請することが可能
これは「教育職員免許法の規定」によるもので、免許が失効した場合、失効の日から原則3年を経過した後は、一般に失効した事由に関わらず、再申請により免許の再発行ができます。
まず、ここの「失効した事由に関わらず」が問題です。
なぜ理由の如何にかかわらず再申請すれば再発行されてしまうのでしょうか。
「わいせつ教員データベース」が機能していない?
実は、教員免許が失効した場合、官報に氏名や免許状の種類などが掲載されます。
教育委員会などが教員を採用する際、応募者の免職歴を調べることができるツールが文部科学省から配布されています。
また、2021年4月1日からは、教員が懲戒免職・解雇された理由について、「子供へのわいせつ行為」など5つに分類し、官報に判別できるようにして記載する新制度が始まりました。
これは「わいせつ教員データベース」と言われるものです。
これにより、教育委員会などは、応募者が過去にわいせつ行為で処分されていないかを把握できるようにはなりました。
したがって、教師が懲戒免職になって免許が失効しても、3年経てば再申請することが可能ですが、
別の県で前の経歴を隠していられるというのは、官報の情報や新制度の導入により、困難になりつつあるとは言えます。
懲戒免職になって免許が失効した人が再申請して教師をやっている事例や割合は?
懲戒免職になって免許が失効した人が再申請して教師をやっている事例や割合については、正確な統計はありませんが、いくつかの報道や文部科学省の発表から推計することができます。
まず、現行の教育職員免許法では、懲戒免職で免許が失効した教員は、その後3年間、再取得ができないと規定されています。
しかし、3年を超えれば、別の都道府県で前の経歴を隠して教員採用試験を受けることが可能です。
実際に、過去に懲戒免職になった教員が、別の地域で教員として再就職した事例が何件も報告されています。
文部科学省は、このような事態を防ぐために、2018年から、懲戒免職処分を受けた教員の名前などが調べられる「官報情報検索ツール」を各都道府県教育委員会に提供しています。
このツールは、2020年9月に検索可能な期間を3年から40年に延長しました。
また、2021年4月からは、懲戒免職・解雇された理由について、「子供へのわいせつ行為」など5つに分類し、官報に判別できるようにして記載する新制度が始まりました。
これらの措置により、懲戒免職になって免許が失効した人が再申請して教師をやっている事例や割合は減少すると考えられます。
しかし、完全に防ぐことはできないというのが現状です。
一部の教育委員会からは、
「照会手段だけを提供されても、現行の教職員免許法や学校教育法を改正しない限り、再採用を完全に防ぐのは不可能だ」との疑問の声も上がっています。
教員採用試験に合格した場合、教育委員会は前科や前歴を理由として採用を拒否することができないからです。
つまり、文部科学省が「わいせつ教員データベース」の運用を開始したからといって、
わいせつ教師が他の県で教師を続けられるてしまうという問題が解決するわけではない、ということです。
根本的な解決には、教職員免許法や学校教育法などの法改正が必要不可欠です。
「なぜ理由の如何にかかわらず再申請すれば再発行されてしまうのか。」
ここにメスを入れない限りは、これからもわいせつ教師の問題報道は連日のように続くでしょうし、
文部科学省や県の教育委員会も
問題がおこれば政治家のようにただ頭を下げればそれでいいと思ってない?(根本的な解決する気ありますか?)
と言われてしまう事態が続くということです。