『攻殻機動隊アニメはどの順番で見るべき?原作とアニメの違いとは?どのストーリーが面白い?キャラクターなど総まとめ』をタイトルにお伝えしたいと思います!
スタイリッシュなアクションと個性で溢れるキャラクター達で展開され、内容には複雑さや哲学的な要素までもが盛り込まれているのが魅力である『攻殻機動隊』シリーズ。
昨年2022年5月23日より最新作である『攻殻機動隊S.A.C_2045』がNetflixで配信されています。
アニメとは思えない高度な設定と多すぎる情報量で初見者を混乱させてしまう内容になっています。
そのため「観てみたいけど何から見ればいいのかわからない」「一度見たけど難しくて理解できなかった」という方は多いのではないでしょうか?
今回は攻殻機動隊シリーズを初心者でも作品の世界観に入りやすく、理解しやすい順番で解説していきます。
攻殻機動隊を観る順番に沿って解説!「S.A.C」シリーズ
『攻殻機動隊』というタイトルから、「ロボット系のバトルアニメなんじゃないの?」みたいな勘違いをして観ていない人が多いような印象があります。
しかし実際の内容は、SF要素と海外ドラマのサスペンスのような要素と哲学的な要素が合わさったアニメとなっています。
最近のアニメで近いものは『サイコパス』が挙げられると思います。
まず最初に攻殻機動隊シリーズで一番見やすいと言われているの『攻殻機動隊S.A.C』シリーズを解説していきます。
攻殻機動隊STANDALONECOMPLEX(2002年)
『攻殻機動隊』初のアニメとして放送され、西暦2030年を舞台に近未来によるサイバー社会問題をテーマにしています。
『笑い男事件』と呼ばれる劇場型犯罪を中心に、情報ネットワークが発達した社会で起こる犯罪を『公安9課』が立ち向かい解決していく姿が描かれています。
この『公安9課』の説明を簡単にすると、公安9課とは2029年に設立された少数精鋭の秘密組織であり、政府直属の対テロ攻性・防謀機関という設定です。
「思考戦車」と呼ばれる‘‘殻‘‘を着て戦う‘‘攻性‘‘の組織を由来に「攻殻機動隊」と呼ばれています。
STANDALONECOMPLEXではエピソードのサブタイトルが2種類に分類されており、1つがStandAlone、もう1つがComplexです。
1話完結のStandAloneepisodeに対して、Complexepisodeは笑い男事件を追う話になっています。
タイトルである「StandAloneComplex」と一体何のことを言っているのかは物語の最後の最後まで明かされないので観始めた方は諦めずに最終話まで行ってほしいです。
簡単に理解できる内容ではないですが、STANDALONECOMPLEXを観ることで『攻殻機動隊』世界観やキャラなどの全体像を掴むことができるので、1番最初に観ることをお勧めします。
攻殻機動隊S.A.C.2ndGIG(2004年)
『S.A.C.2ndGIG』の舞台は2032年で『STANDALONECOMPLEX』に対して本格的な社会問題をテーマとしています。
テロ犯罪が主題となっていて、実際に起こった事件を題材としていることから前作よりリアルな描写が増して複雑な内容となっています。
『STANDALONCOMPLEX』で置いていかれないよう必死にしがみついていたのに、『S.A.C.2ndGIG』で再び混乱してしまうと思いますが、一度ではなく見直すことで理解できるはずなので諦めないでください。
また、STANDALONCOMPLEXでは触れられなかった『公安9課』のキャラ達の話が詳細に描かれていて、登場するキャラへの思いが熱くなります。
攻殻機動隊STANDALONECOMPLEXSolidStateSociety(2006年)
『公安9課』から草薙素子が抜け、新体制となった9課が事件解決に立ち向かう姿を見られます。
この作品はバトー視点で進んでいくのですが、草薙素子が不在のためとにかくバトーが寂しそうなのが印象的でした。
内容は「子供の虐待」、「老人の孤独死」、「高齢化」等の現代の問題により距離が迫った題材になっています。
内容理解のためにも、必ず『S.A.C.2ndGIG』視聴後に観ることをお勧めします。
攻殻機動隊S.A.CTheLaughingMan(2005年)
『攻殻機動隊STANDALONECOMPLEX』のメインとなった『笑い男事件』のストーリーが劇場版化された作品となっています。
アニメ版にはない詳細な部分まで描かれており、観ることで攻殻機動隊の理解度をさらに深めることが出来ます。
攻殻機動隊「GHOSTINTHESHELL」シリーズ
GHOSTINTHESHELL攻殻機動隊(1995年)
攻殻機動隊の原点と言える作品で、内容は原作に準じています。
情報ネットワーク世界で、体の一部や脳以外すべてを電子化するのが普通になった電脳世界が舞台です。
大事件の根源だと思われる天才ハッカー『人形使い』を追い、真相に迫っていくというストーリーになっています。
主人公である草薙素子は、全身が義体であることから『自分は人間なのか』という不安を抱き、自分の心と向き合っていく姿も描かれています。
ハリウッドで活躍する有名な映画監督の中でもこの作品のファンが多く、『マトリックス』を制作したウォシャウスキー姉妹が参考にしたことが有名です。
2021年には4Kリマスター版が公開され、元々緻密に作られていた映像がさらに解像度が増しています。
イノセンス(2004年)
『GHOSTINTHESHELL攻殻機動隊』の続編にあたる作品です。
この作品は主人公が草薙素子から相棒のバトーと変わっているため前作に比べると変わったテイストで物語が進みます。
内容は、バトーが相棒のトグサと『少女型ガイノイド』の持ち主を殺害してしまう事故の捜査にあたり、捜査を進める中でその事件の裏に隠された真相に驚愕するといったストーリーになっています。
「草薙素子不在という状況で事件に対しどう対処していくのか」など、これまでのシリーズとは一味違うのが特徴的な作品です。
攻殻機動隊「ARISE」シリーズ
『ARISE』シリーズは、『公安9課』が結成される前の物語です。
草薙素子と「公安9課」の仲間はどのように出会って行動していくようになったのかを知ることが出来るシリーズです。
前作と比較すると公安9課のメンバーの容姿が少し変わっていて、中でも衝撃だったのが草薙素子のオンザパッツンでした。
内面的にも未熟さがあり、これまでの素子より人間味を感じることができて親近感が湧きます。
また声優陣も大幅に変更されていて草薙素子の声を演じたのは、「GHOSTINTHESHELL攻殻機動隊」で少女時代の素子を演じた経験がある『坂本真綾』さんでした。
新体制のキャストで今までの攻殻機動隊とはまた別の新たな作品、だけど繋がりを感じれるという新鮮な感覚で楽しむことが出来ます。
個人的にはロジコマの声と話し方が可愛くて好きです。
ARISEborder:1 GhostPain(2013年)
草薙素子は、直属の上司の死とその上司の兵器密売容疑の真相を突き止めるため所属している「501機関」に協力を要請しますが上官であるクルツはこれを拒否し、素子は単独での捜査を開始します。
さらに、元陸軍のバトー、新浜署の刑事トグサも自分の目的のためにマムロ殺しを追っており、素子と協力して調査を進めていくと素子が「ファイアスターター」に感染して記憶が改竄されていたことが明らかになります。
そして素子は改竄された記憶を修復させていき、マムロ中佐の死の真相に一気に近づいていきます。
ARISEborder:2 GhostWhispers(2013年)
ある日、ロコジマが何者かにをハッキングされるところから物語が始まります。
荒巻からハッキングの調査とロコジマの移送を要請された素子は高速道路移送中、突如、バトー率いる武装集団に攻撃を受けます。
武装集団は、難民虐殺の罪に問われている元上官のソガ大佐の無実を証明するべく、特殊軍事モジュールで電子的作戦を断行し、ロジコマを破壊しようとしていました。
ソガとバトーらの行動の裏には「ファイアスターター」の感染があり、素子は簡易ワクチンを2人に使用事件は解決したかと思われましたが、しかし事件の真相にはさらなる黒幕が存在していました。
作品のラストでは、素子はバトーをスカウトするシーンがあり、「ただの殺しの犬ではないという記憶を私が与えてあげる」というセリフが印象的で痺れました。
ARISEborder:3 GhostTears(2014年)
休暇中の素子は、恋人であり義体技師のホセアキラと電脳世界で2人の時間を過ごしていました。
しかし幸せの時間も束の間、テロ事件の発生の連絡をバトーから受けます。
素子たちは事件を制圧する中で爆弾テロの実行犯のメンバー1人の体に「スクラサス」の刺青を発見。
さらに同時期には山の手ダムでも爆破事件が起こり、これを追う刑事のトグサは現場の死体から、「マーメイドレッグ」と記された名刺と義足を発見してそれが、素子の恋人であるホセアキラが作ったものだと知ります。
素子とホセアキラとスクラサスの真実、そして「ファイアスターター」の関与が複雑に絡みあっているのが素子の恋模様ともに読み解かれていきます。
ARISEborder:4 GhostStandsAlone(2014年)
国営水企業とハリマダラ社との契約締結式中、その会場の前には大勢のデモ隊が溢れていました。
素子たちはそのデモ隊の監視の任務にあたっていました。
そんな中、突如として同時ゴーストハックという前代未聞の事件が発生し、警備員たちが民衆に発砲し大虐殺が起きてしまいます。
素子は光学迷彩でビルへと移動して、射殺が始まった会場に現れ乗っ取られた様子のサイーダ博士を打ち抜きます。
そのまま会場を駆け抜け窓ガラスから飛び下りると、突然「ファイアスターターは止められない」という声が聞こえます。
2つのゴーストが存在するエマという少女の謎と「ファイアスターター」の開発者の真相に素子たちが迫っていきます。
ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE(2015年)
劇場版「ARISE」シリーズの4作品をテレビ放送に向けて再編集された作品となっています。
完全新作エピソードである「PYROPHORIC CULT」が追加されたのが大きな見どころになっており、ファイアスターターをめぐる事件が語られ、攻殻機動隊新劇場版に繋がる前日譚になっています。
攻殻機動隊新劇場版
『攻殻機動隊 新劇場版』は『ARISE』シリーズの続編となる作品です。
ある日、大使館襲撃テロが発生しその事件にもファイアスターターが関係していることが判明します。
そのテロ事件と同時タイミングで現役総理大臣暗殺事件が発生し現場にいた素子の元同僚クルツまでもが犠牲になってしまいます。
これらの事件究明の為、素子たち独立部隊が動きだし様々なピースが繋がっていくのでした。
事件解決後の桜の24時間監視のシーンでは素子の前髪は長くなり、公安9課のメンバーが打ち解けあい『攻殻機動隊」となったことを示す名シーンになっています。
攻殻機動隊SAC_2045(2020年)
『攻殻機動隊SAC_2045』は『Netflix』のオリジナルシリーズとして2020年に配信がスタートされました。
キャストには田中敦子さん大塚明夫さん、山寺宏一さんらの『S.A.C』シリーズでお馴染みの方々が起用されています。
物語は2045年が舞台になっており、アメリカ政府が調査していた「ポストヒューマン」と呼ばれる驚異の知能と身体能力を持つ存在を日本は素子たちを新生「公安9課」として再結集させ任務に就かせます。
任務を開始した素子らは「ポストヒューマン」の力に圧倒されながらも解決のため奮闘するという内容です。
タイトルは「S.A.C」ですが、内容は完全新作として放送されました。
時系列でストーリーを追っていきたい場合は?
時系列順で『攻殻機動隊』シリーズを観たいという方は以下の順番をお勧めします。
ARISE時系列(本編開始前) |
ARISEborder:1GhostPain |
ARISEborder:2GhostWhispers |
ARISEborder:3GhostTears |
ARISEborder:4GhostStandsAlone |
ARISEALTERNATIVEARCHITECTURE |
攻殻機動隊新劇場版 |
GITS時系列(本編) |
GHOSTINTHESHELL攻殻機動隊 |
イノセンス |
SAC時系列(分岐世界) |
攻殻機動隊STANDALONECOMPLEX |
攻殻機動隊S.A.C.2ndGIG |
攻殻機動隊STANDALONECOMPLEXSolidStateSociety |
攻殻機動隊S.A.CTheLaughingMan |
攻殻機動隊SAC_2045 |
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攻殻機動隊のアニメ版と漫画版の違いは?
アニメ版と漫画版を比較してみると、キャラクターの性格が大きく変わっています。
アニメでは冷静沈着な草薙素子は漫画版では、お喋りで笑顔が多くとてもおちゃめな印象のキャラとなっています。
また、仲間のバトーも漫画版ならではの草薙素子にたいしての対応もあります。
攻殻機動隊はどれが面白い?作品一覧
『アキバ総研』さんというサイトで、攻殻機動隊シリーズの人気投票が2015年に行われていました。
攻殻機動隊シリーズの人気ランキングTOP3は以下のようになっています。
攻殻機動隊シリーズ人気TOP3 |
1位 攻殻機動隊STANDALONECOMPLEX |
2位 攻殻機動隊STANDALONECOMPLEXSolidStateSociety |
3位 GHOSTINTHESHELL攻殻機動隊 |
【投票】攻殻機動隊シリーズ決戦人気投票 – アキバ総研 (akiba-souken.com)
1位は、やはりSTANDALONECOMPLEXです。
初心者でも内容を理解しやすく、攻殻機動隊の世界に入り込めるため1位になっています。
攻殻機動隊をこれから楽しむ方はSTANDALONECOMPLEXから見るのが間違いないでしょう。
2位は、STANDALONECOMPLEXSolidStateSocietyです。
「傀儡回し」というワードが押井守監督の劇場版を連想させる作品になっており、物語の結末も人によって受け方が違ってくるような作品になっていることから人気のようです。
3位は、GHOSTINTHESHELL攻殻機動隊です。
攻殻機動隊の原点と言える作品であり、心と体の結びつきの大切さが素子の葛藤とともに表現されており、今観ても古びていない作品で3位となっています。
アニメ・攻殻機動隊の魅力的なキャラクターも要チェック!
草薙素子(CV:田中敦子)
公安9課のリーダーであり、幼少期に脳と脊髄の一部を除く全身を義体化した女性型サイボーグ。
状況判断や戦闘能力に加えて、高度なハッキングスキルもっている。
バトー(CV:大塚明夫)
公安9課のメンバーで、高出力義体を持つパワー型サイボーグ。
ほぼ全身を義体化しているが、草薙よりは義体化率は低い。
センサーアレイやサーモセンサー等の機能がある特殊義眼レンズを持っている。
トグサ(CV:山寺宏一)
公安9課のメンバーで、元刑事で9課のメンバー唯一の妻帯者。
格闘や電脳戦のスキルは他のメンバーに劣るが、情報収集能力、推察力、直感力が高い。
荒巻大輔(CV:阪脩)
公安9課の部長(SACシリーズでは課長)で、元陸軍自衛軍の情報部に所属していた。
義体化は行っていないが、頭の切れが良く政治的手腕に優れていることから、政治が絡んでいる複雑な事件への迅速な対応を可能にしている。
イシカワ(CV:仲野裕)
公安9課のメンバーで電脳戦の能力が高く、主にネットでの情報収集を行っている。
メンバーの中で草薙と付き合いが一番長く、草薙の事を「戦闘の天才」と評価している。
サイト-(CV:大川透)
公安9課のメンバーで、狙撃のプロフェッショナルである。
左眼は「鷹の眼」と呼ばれる義眼で、狙撃時は人工衛星とリンクして狙撃に必要な情報を得ることが可能である。
パズ(CV:小野塚貴志)
公安9課のメンバーで、与えらた役割を果たすオールラウンダー。
かなりの女好きであり、「同じ女とは2度寝ない主義」を貫いている無口の愛煙家である。
ボーマ(CV:山口太郎)
公安9課のメンバーで、スキンヘッドが特徴の大男で、両目は義眼である。
見た目とは逆に電脳戦が得意であり、イシカワと共にネットでの情報収集を行っている。
オペレーター(CV:林田篤子、大野エリ)
SACシリーズに登場するガイノイドで、茶髪をポニーテールにまとめている。
オペレーターや機械の操縦、雑務までをこなしている。
タチコマ(CV:玉川砂記子)
公安9課の主力である多脚戦車で、9体が配備されている。
人口ニューロチップが使用された人工知能で、それぞれの個体が個性的な性格を持っている。
まとめ
今回は攻殻機動隊についてまとめました。
攻殻機動隊シリーズは数が多いためどれから見るべきか混乱しやすいですが、初心者の方は今回の記事で紹介した順番に見て頂ければ内容がわかりやすいと思います。
また、一度観たことがある方でも時系列順で改めて見直してより深く攻殻機動隊を楽しんではいかがでしょうか。